| 考えられる状況 | 
      風邪は、妊娠中によく診られる感染症の1つです。症状は発熱を伴うものから喘息のように咳を伴うものといろいろあります。 
      インフルエンザなどに罹ると38℃以上の高熱が出ることがあり、妊娠中には発熱により胎児へ影響が出ることもあります。 
      初発症状が、吐き気、嘔吐、上腹部を中心とする腹痛で始まり食欲不振、倦怠感、疲労感などで発症したときには風邪以外に急性妊娠脂肪肝などが考えられます。 
      また、A群溶血性溶連菌感染症の劇症型は、妊娠に関係なく風邪症状で始まり、死に至ることもあります。    | 
    
    
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            | 注意点 | 
            薬による胎児に対する影響も無視できませんが、正常な妊娠継続には健康な母体が必要です。むやみに薬を拒絶することは、決して正しい選択とは思えません。早めに主治医の診察を受けて症状の緩和に努めてください。  | 
    
    
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      | 考えられる病名 | 
      1)風邪  
            症状が悪化する前に、主治医の診察を受けてください。 
            一般市販薬も、妊娠中内服できるものもあります。 
             
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            2)インフルエンザ 
            感染後72時間以内であれば、タミフルやリレンザなどの抗ウイルス薬の効果が期待できます。症状が悪化する前に、主治医の診察を受けてください。 
             
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            3)気管支喘息 
            気管支喘息の方が気道感染を起こして気管支炎をおこすと高熱を出すことがあります。 
             
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            4)急性妊娠脂肪肝 
            一般に妊娠後期に発症(初産婦>経産婦)します。初発症状は、吐き気、嘔吐、上腹部を中心とする腹痛で始まり食欲不振、倦怠感、疲労感などで発症します。発症後、数日〜1 
週間ほどで黄疸が出現し肝機能障害から肝不全になります。しかし臨床症状は多彩で軽症〜重症までさまざまです。 
             
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            5)その他の感染症 
            風邪症状で始まる全身疾患もあります。症状が悪化する前に主治医の診察を受けてください。 
             
            6)A群レンサ球菌感染症(GAS) 
            通常のA群レンサ球菌感染症はさほど問題になることはありませんが、劇症型A群レンサ球菌感染症は風邪症状で発症して1〜2日間で死に至ることがあります。「人食いバクテリア」として報道されたこともあります。 
             
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