| 考えられる状況 | 
      超音波検査では月経周期が不順な場合には計算上よりも遅れて子宮内に胎のうを確認することがあります。もしも月経がきちんと順調に来る場合は一応子宮外妊娠もあり得るとお考えください。しかし子宮内にわずかな腹痛を伴い、おりものに少量の血液(血液様物質)が混ざっているときは、しばらく様子をみて良いと思います。出血が何処からか確認する必要はありますが、とりあえず2〜3時間安静にして様子をみましょう。出血が時間の経過とともに増えるようであれば早めに診察する必要がありますが、あまり変わらないか目立たなくなるようであれば日を改めて診察の機会を持てば良いと思います。  | 
    
    
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      | 注意点 | 
      超音波検査で子宮内に胎児を確認できなくても、現時点では不必要な心配をすることはありません。胎嚢(gestational sac:GS)を確認していれば安静を保ち症状の消失を待ってください。もしも痛みや張りが悪化した場合は、焦らず主治医と連絡を取ってください。 
この時期は、胎児の染色体異常による流産が多く(早期流産の50%以上)、さらに正常妊娠経過中でも予定月経の頃に極少量の出血をすることもあります。少量の出血があったからと悩まず安静を保って、赤ちゃんの過ごしやすい環境を作ることに専念しましょう。妊婦健診で特に注意されていない場合は、なおさらあせらず赤ちゃんを信じて安静を保ち様子をみましょう。 極まれですが不妊治療後の妊娠では内外同時妊娠といって、双胎妊娠で子宮内妊娠と子宮外妊娠がある場合もあります。  | 
    
    
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      | 考えられる病名 | 
      1)妊娠の極初期 
      月経不順などが原因で、計算上の妊娠週数に達していない場合もあります。特に主治医から注意されていなければ安静を保って経過を見守ってください。 
       
      2)切迫流産 
妊娠初期の腹痛の原因で最も多く、下腹部の真中(陰毛の直ぐ上)あたりの鈍痛があります。出血はあっても少量です。このような痛みを感じた場合は、まず安静にして症状が治まるのを待ってください。もしも時間が経って腹痛や出血が悪化する場合は早めに主治医に相談してください。 
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3)絨毛膜下血腫 
何らかの原因によって胎盤の絨毛膜と脱落膜の間に出血を生じて血腫(血の塊)を生じる状態をいいます。多くの場合不正性器出血で発見されます。厳密には切迫流産や切迫早産と分けて考えられていますが、それらの初発症状であることもあり出血量が増えれば(血腫が増大すれば)流産や早産を起こします。 
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4)子宮外妊娠 
はっきりと胎のうが確認されている場合は心配ないと思いますが、胎児の心拍を確認できない場合は子宮外妊娠の可能性も否定できません。軽い痛みや張りが突然激痛に変わった場合などは、早めに主治医に連絡を取ってください。 
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5)子宮腟部びらん 
      子宮腟部びらんだけでは痛みを起こすことはありませんが、少量の出血を起こすことがあります。妊娠の生理的な痛みや張りを感じているときに、子宮腟部びらんからの出血が重なっただけかもしれません。 
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6)子宮頚管ポリープ 
子宮腟部びらんと同様にお考えください。子宮頚管ポリープだけでは痛みや張りを起こすことはありません。 
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