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 産褥期について 
 産褥期とは、妊娠や分娩によってお母さんの身体のすべての変化が再び元に戻るまでの期間のことで、通常分娩後6〜8週間までをいいます。特に妊娠中に通常の数百倍にまで上昇していた女性ホルモンが分娩を機会に急激に減少するため一時的に更年期様の変化をきたすこともあります。 
   
主な身体の変化
体温 分娩後3日間ほどは、37〜37.5℃の微熱が続きますが4日目頃から平熱に戻り始めます。38℃以上が続く場合は産褥熱といい子宮などに感染が起こった可能性もあります。
体重 分娩後は、赤ちゃん・胎盤・羊水・出血などの合計で、通常5〜5.5kgほど体重が減ります。さらに2〜4ケ月かけてさらに4kg位減少します。しかし妊娠中に皮下脂肪が増加するため妊娠以前よりは2〜3kg増加する場合があります。
発汗 産褥期は女性ホルモンの急激な減少により更年期のような症状が起こりやすいため、発汗・肩こり・頭重感などが増加することがあります。
精神状態 気分の落込みなどが起こりやすい時期でもあり、マタニティーブルーズ・産褥期精神病などをおこすことがあります。
母乳 初産婦のお母さんでは分娩後2〜3日、経産婦のお母さんで1〜2日で母乳の分泌が始まります。
子宮 分娩後、急速に収縮していきます。経産婦のお母さんなどは分娩直後から後陣痛が始まる場合もあります。
女性ホルモンの急激な減少によって一時的に萎縮性腟炎(老人性腟炎)のようになる場合があります。
血圧 分娩中〜直後は一時的に上昇しますが、1日経てば通常レベルまで戻ります。
血液 分娩時の出血でやや貧血になることもありますが、1ヶ月ほどで元に戻ります。
   
入院中の管理
お母さんの管理 赤ちゃんの管理 注意する異常
分娩当日 ・子宮収縮の確認
・出血量の確認
・腟や外陰部の傷の処置
・全身状態の確認
・早期離床と産褥体操1)
・導尿2)
・後陣痛
・会陰や外陰部痛
・保温
・肺や胃内の羊水の吸引4)
・出生時の全身状態の確認
・胎便の確認(緑黒色)
・抗生物質の点眼5)
・痔核や脱肛
・弛緩出血
・会陰裂傷
・頚管裂傷
・羊水塞栓
1日目 ・シャワーの開始3)
・初乳(授乳)の開始
・ビタミンK2シロップ投与6) ・子宮復古不全
・産褥熱
・静脈炎や血栓症
2日目 ・各種の指導の開始 ・マタニティーブルーズ
・膀胱炎
・乳腺炎
3日目〜 ・3時間おき授乳
(または赤ちゃんが泣いたら)
・新生児黄疸のチェック ・便秘
5〜6日目 ・退院
  1)早期離床と産褥体操  静脈内の血栓形成の予防、美容、悪露排出の促進、全身の血流促進による疲労回復、乳汁分泌の促進
2)導尿  膀胱に尿が充満していると子宮の収縮が悪くなり、弛緩出血の原因になるため
3)シャワーの開始  悪露や乳汁を洗い流して、全身を清潔に保ちます
4)肺や胃内の羊水の吸引  分娩直後の赤ちゃんの気道や消化器は羊水が充満して呼吸が出来にくいため、羊水を吸引します
5)抗生物質の点眼  分娩中の淋菌やクラミジアなどの感染による新生児結膜炎を予防するため
6)ビタミンK2シロップ投与  母乳中にはビタミンK2が存在しないためビタミンK2シロップ投与して欠乏症を予防します
 
   
分娩後のホルモンの変化について 分娩が終了して産褥期に入ると妊娠中に通常の数百倍にまで上昇していた女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン、プロラクチン)が分娩を期に急激に減少し始めます。これによって一時的に更年期障害のような症状が現れることがあります。
妊娠中に胎盤で作られていたエストロゲンやプロゲステロンは、分娩によって胎盤が子宮から剥がれ子宮から出てしまうためにお母さんの身体の中の濃度が急速に減少してしまいます。またプロラクチンは母乳を産生させるホルモンでお母さんの脳(下垂体前葉)から分泌されて妊娠経過とともに分泌量が増加し、分娩とともに減少しますが産褥期の授乳中に瞬間的に上昇します。
母乳に関するホルモンの作用は・・・・こちらへ
 
 
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