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パニック障害 
Klein医師が1958年に、アメリカのヒルサイド病院で現在のパニック発作に相当する「エピソード的な不安」に対して塩酸イミプラミンが効くことを報告したことと、1967年にPitts医師が乳酸の点滴が不安を持つ患者さんに対してパニック発作を誘発することを発表したことの2つの研究が現在の「パニック障害」という病気の発見につながりました。
その後いろいろなパニック発作誘発物質が発見されています。また家族内発生や脳内の恐怖ネットワークなども研究され、体質的な素因を持った人にストレス因子を加えるとパニック発作を起こしやすいと考えられています。
また発症年齢平均が35歳といわれ妊娠可能年齢とオーバーラップしているため妊娠〜分娩〜育児をきっかけに発症することも有ります。
 
   
診断 パニック発作の診断基準
パニック発作は「破滅が目前に迫っていて、この場所から逃げ出したくなる」といった強い不安感、恐怖感や脅威で突然訪れ、急速にピークに達します。持続時間は、多くは10分程度で長くとも1時間以内には終了します。
感じている発作が「パニック発作」かどうかの判断には以下の診断基準を用います。
強い恐怖または不快を感じるはっきりと他と区別できる期間で、そのときに以下の症状のうち4つまたは4つ以上が突然に発現し、10分以内にその頂点に達する場合パニック発作と診断します。

 1) 動悸、心悸亢進(心拍数の増加)
 2) 発汗
 3) 身震いまたは震え
 4) 息切れや息苦しさ
 5) 窒息感
 6) 胸痛または胸苦しさ(胸部の不快感)
 7) 吐気または腹部の不快感
 8) めまい、ふらつき、頭が軽くなる、頭が軽くなる、気が遠くなる
 9) 現実でない感じ、自分自身から離れていく感じ
10) 自分自身のコントロールを失うことに対するまたは気が狂うことに対する恐怖
11) 死に対する恐怖
12) 異常な感覚(感覚の麻痺またはうずき感)
13) 冷感または熱感


パニック障害の診断基準
前述の発作が始まってから現在までの状況を診断します。
大まかな症状の流れは、

発作を繰り返すと発作のときに倒れてしまうことが怖くなる
 ↓
人ごみで倒れたら恥ずかしいが、逆に人のいないところで倒れたら誰も助けてくれない
 ↓
外出が怖くなる
 ↓
いつ発作が起こるかわからないから、一人で外出できなくなる
 ↓
自宅でも一人でいることが怖くなり家族に家にいて欲しくなる
 ↓
発作の不安が頭を離れなくなり、1日中身体や心の緊張が続き家庭生活に支障が生じる
 ↓
日常生活はひどく障害されてしまう

診断基準は上記症状の流れからご理解いただけると思いますが、「反復するパニック発作」に加えて
@ パニック発作の予期不安
A 発作の意味に対する不安
B 不安による「日常生活の変化」

@〜Bのいずれか1つが1ヶ月以上持続する場合「パニック障害」と診断します。
さらに症状が悪化すると、自尊心は傷つき続発性うつ病の発症へと進展してしまいます。
 
   
妊娠〜育児とパニック障害について 妊娠・分娩・産褥〜育児期にパニック障害は「軽快する」〜「悪化する」と症状はさまざまです。
研究結果においても、
@妊娠中に増加するプロジェステロンという女性ホルモンには抗不安作用があるためパニック障害は軽快するという報告、
A同ホルモンは呼吸中枢を刺激するために「過呼吸発作」を誘発しパニック発作をおこすという報告、
などさまざまです。また胎児に対する影響は特に報告されていません。
 
   
治療 パニック障害の治療は、パニック発作をコントロールして不安感などから起こる身体の変調を元に戻すことが重要です。そのために薬物療法によって発作をコントロールし、認知行動療法で日常生活に対する不安感を軽減していきます。
詳しい妊娠中の薬物療法はこちらへ。
 
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