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 妊娠中の喫煙・飲酒・その他
 嗜好品(喫煙・飲酒・その他)に興味の無い人からすれば妊娠中は、「胎児に害があるのだから避けるべきだ。」と頭ごなしに言われてしまいます。しかし嗜好品はそれを好む人にとっては、心身をリラックスさせ心地よい感覚を与えてくれるものです。
妊娠中は胎児に少しでも害のあるものは避けるべきですが、だからといって妊婦を精神的に窮屈な状況に追い込むことも慎むべきではないでしょうか?妊婦さんの周囲にいる方々は、妊婦さんが自発的に対処できるように協力してあげることが妊娠中の精神衛生上必要なことだと思います。
 
   
妊娠中の喫煙 妊娠中の喫煙は、
@母体血液中にHbCOの形成によって胎児への酸素供給の低下
Aニコチンによる血管収縮

・・・などにより胎児の発育障害を起こし出生児体重の低下を起こすことはよく知られています。
1日に20本を越える喫煙する妊婦さんでは出生児体重が有意に低下すると報告されています。

危険性は指摘されているが、報告の無いもの
@ 喫煙が原因とする胎児奇形
A 受動喫煙による低出生体重時

報告は有るが、因果関係を証明されていないもの
@流産、早産の増加
A妊娠中の出血に関する疾患の増加
B前期破水の増加

喫煙そのものが習慣として行われており、妊婦さん自身が節煙を心掛けても周囲の環境やストレスなどで元の量に戻る可能性が有ります。妊娠中の喫煙は、節煙よりも禁煙を心掛けるべきでしょう。
 
   
妊娠中の飲酒 アルコールは速やかに胎盤を通過して胎児の体内に移行します。大量飲酒妊婦から胎児アルコール症候群(発育遅延、精神発達遅延、顔面形態異常など)を30〜40%に起こすことはよく知られており、アルコールが胎児に影響を及ぼす時期として、第1三半期(妊娠初期〜妊娠14週)と第3三半期後半(妊娠32週以降〜)といわれています。
1回のみの大量飲酒でも胎児に影響を及ぼすという報告も有りますが、妊娠に気付く前に1度くらいの大量飲酒があったとしても必要以上に心配することは無いと思います。実際に胎児アルコール症候群が問題視されているのはアルコール依存症の場合です。他の危険因子(薬物などの併用)が無ければ通常の飲酒程度では、胎児の催奇形性の頻度は上昇しないとされています。

飲酒の安全な量とは・・・
大量飲酒後の胎児アルコール症候群の報告は有りますが、実際に安全な飲酒量に関する報告は有りません。
「妊娠中は飲酒すべきではない。」という意見はもっともですが、現実的ではありません。
普段大量飲酒されていた妊婦さんに対しては、1日の安全限界を純アルコール量に換算して30mlという報告も有ります。

(アルコール濃度5%ビールで600ml、10%前後ワインで300ml、15%前後日本酒で200ml、30%前後焼酎で100ml など)
実際には週一度程度の、1回量としてビールコップ1杯、ワイングラス1杯、日本酒5勺、程度の飲酒で胎児アルコール症候群を持ち出して厳格に禁ずる必要はないと思います。
   
カフェインを含む飲み物 コーヒー、紅茶、緑茶などに含まれるカフェインは、常識的な摂取量では問題になりません。レギュラーコーヒー1日4杯以下では問題ないとされています。(1杯に含まれるカフェイン量は約100〜150mg)
コーラは、含まれているカフェインよりも糖分の過剰摂取を問題視する意見があり、ダイエットコーラを推奨する報告も有りますが、こちらも合成甘味料を使用しているため常識的な範囲に止めるべきでしょう。
栄養ドリンク中にも、50mg程度のカフェインが含まれています。コーヒーなどをよく飲まれる方はカフェインの過剰摂取になりかねません。ご注意ください。
 

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