| ヒト免疫不全ウイルス | 
    
    
      |  レトロウイルスに属するHIV-1、HIV-2による性感染症です。  | 
    
    
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      | 臨床症状 | 
      @感染直後の診断不能潜伏期 
      A初期感染期 
      B無症状期 
      Cエイズ関連疾患発症期 
      Dエイズ期(AIDS) 
      感染後、約10年で死に至りますが、最近の治療薬により延命しています。  | 
    
    
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      | 検査結果について | 
      HIV抗体スクリーニング検査(ELISA法・PA法)で問題になることは、偽陽性と偽陰性です。 
             
            偽陽性 妊婦スクリーニング検査(ELISA法・PA法)では非妊娠時に比べて偽陽性が高いといわれています。妊婦スクリーニング検査でHIV陽性だった妊婦さんに対して、さらに精密検査(ウエスタンブロット法、RT-PCR定量法)を行うと、偽陽性中の約92%の方が結果は、陰性でした。 
             
            偽陰性 ほとんどは感染初期でまだ抗体が完全にできていない状態です。もし感染の可能性が考えられる場合には、3ヶ月後に再検査が必要になります。  | 
    
    
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      | 検査陽性の場合 | 
            多くの妊婦さんは上記のB無症状期にあり、母子感染と配偶者、医療従事者を含めた周囲への感染予防が問題になります。また、妊婦さんご自身への早期治療も大切です。治療は、AZTなどの抗HIV剤を使用します。  | 
          
    
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      | HIV感染が妊娠に及ぼす影響 | 
      現在、胎児奇形を含め妊娠経過に悪影響を及ぼしたという報告はありません。  | 
    
    
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      | 妊娠がHIV感染に及ぼす影響 | 
      妊娠経過がHIV感染を悪化させたという報告はありません。  | 
    
    
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      | 胎児への影響 | 
      1)母子感染の多くは、周産期(分娩時)です。 
      2)胎児への感染は約30%で子宮収縮により胎盤のなかで母体血と胎児血が混ざってしまうためと考えられています。 
      3)母乳感染は約8% 
      4)育児期の感染は約2%  | 
    
    
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      | 妊娠中の胎児への感染予防策として | 
      1)妊婦さんへのAZTなどの抗HIV剤の投与 
      2)子宮収縮剤の投与をして子宮の収縮を抑制させて胎児へ母体血の流入を防ぐ 
      3)陣痛が始まる前に、帝王切開術の予定を立てる 
      4)産まれた赤ちゃんを、直ぐにお風呂などに入れて母体血を洗い流す 
      5)母乳育児の中止および赤ちゃんに予防的に抗HIV剤を投与する  |