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ダウン症
ダウン症とは正式には「ダウン症候群」といい、21番の染色体が3本(正常は2本)有るものを言います。
母体の年令によって異なりますが一般的な発生頻度は1/1000と考えられています。特徴的な顔立ちと小奇形、精神発達遅滞が特徴です。合併症として心臓の奇形・消化管の奇形などがあります。 
   
危険率の推定法 以下の検査は、染色体異常を診断するものではなく、あくまでも異常の可能性があるかどうかを調べるものです。

★超音波検査
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妊娠12週〜16週頃で胎児の後頚部の厚みが4〜5mm以上の場合は染色体異常の可能性が高くなります。(写真1)

A
妊娠14週〜20週頃で胎児の脳の中にCystという水分が丸く溜まった部分を認めることが有ります。Cystは通常成長と共に消失しますが、超音波検査上の染色体異常の可能性の指標となります。(写真2)

B
妊娠初期に両側の胎児腎臓内の腎盂拡張も染色体異常の可能性の指標となります。

C
妊娠中期に胎児の鼻の骨の低形成や欠損も染色体異常の可能性の指標となります。
 
 
   
 
  ★母体血清検査
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トリプルマーカー検査

妊娠15週以降、母体血液中のα-フェトプロテイン、絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、エストリオールを測定・解析する事により、同年齢の標準発生率に比べてリスクを,確率として推定します。

Aクワトロマーカー検査
上記α-フェトプロテイン、絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、エストリオールにインヒビンAという物質を加えて解析します。
 
   
確定診断法 確定診断をするには、胎児細胞を直接採取して染色体を調べる必要が有ります。
最近良く行われているものが、お母様のおなかに直接針を刺して(羊水穿刺)羊水を採取してその中に浮遊している胎児細胞の染色体を調べる方法です。
羊水穿刺による染色体検査は結果が出るまでに2〜3週間かかります。この検査はある程度の危険をともない300例に1例程(0.2%〜0.5%という報告もあります)流産や胎児死亡を起こす可能性があります。
 ほかに胎児細胞の採取方法として、妊娠9週〜11週頃に絨毛を採取する方法、妊娠17週〜18週以降に臍帯血(へその緒の中の血液)を採取する方法なども有ります。
これらは結果が出るまでの期間は3〜5日間と短いですが流産や胎児死亡を起こす可能性が1〜5%近く有ります。
 染色体検査で診断できる胎児異常は氷山の一角でしかありません。
環境因子、遺伝子レベル、発生途中の突発的な異常、など胎児を取り巻く危険は沢山あり、染色体検査で診断のつかない異常も沢山あります。染色体検査で確定診断できるものは、染色体の異常だけだという事を再度ご確認下さい。
 
   
検査の流れ 超音波検査(スクリーニング検査)  母体血清検査(異常の可能径を確率で表す) 染色体検査(確定検査)

 妊婦検診中に超音波検査で上記染色体異常マーカーを確認した場合、高年妊娠、過去にダウン症の既往症のある方、検査希望の有る方、などが「母体血清検査」の対象になります。
母体血清検査で染色体異常の可能性が高い場合は羊水検査を施行して確定診断を行います。この検査は、年齢による標準的な異常の確率に対して、検査をされたお母様のデータを解析した確率をだします。

例)  40歳の方   年齢だけによるダウン症の危険性       1/105
              トリプルマーカーの結果を加味した危険性  1/40

この場合は、年齢だけで考えるよりも危険性は高いです。しかし私共医師は即座に羊水検査をお勧めいたしません。
なぜならば、40名中39名の方は正常である可能性があり、さらに羊水穿刺を行う際にも100%安全であるという保証が無いからです。今後、確定診断をされるかどうかは、ご家族と主治医で検査の必要性と危険性を話し合い決める必要が有ります。

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